RAW撮りについて
デジタル一眼レフの画像記録形式にはRAWとJPEGの2種類があります。
(Canon、NIKON以外のメーカーには他の形式もありますが、極少数派なので割愛します)
RAWはご存知なくても、JPEGは画像ファイルのフォーマットととして周知されています。
カメラの撮影時にJPEGに設定して、ホワイトバランスをオートにしていた場合の写真です。
室内の照明がオレンジなのでこのような色になります。
婚礼写真の業者、フォトグラファーの殆どはこの設定です。
次の写真は、JPEG設定でホワイトバランスをタングステンにして撮影した場合です。
JPEG設定で、環境光に合わせてホワイトバランスの設定を変えるカメラマンも多少は居ます。
室内灯のグリーンが少し残っています。

RAWに設定して撮影し、PCの処理でホワイトバランスを調整した場合、下の写真のようになります。

RAWはJPEGの約5倍程ものファイルサイズになり色調整にも多くの時間を要するので、RAWで撮る業者は殆どありません。
慣れた私でも挙式披露宴1件分(約1000枚前後)の色調整をするのに集中して続けても8時間以上かかります。
2次会まで撮影させて戴いて2000枚近くになると、まる二日を色調整に費やす事になります。
ですがfascinoは色を大切に考えるので、全ての撮影で記録画像設定をRAWで行います。
また、照明の色とカメラのフラッシュの色を合わせる工夫も行ってます。
ブライダルにおいてドレスの色はもとより、会場の小物に至るまでお二人が長い時間をかけて考えられた『色』を正しく記録させて戴きたいのです。
数年後、数十年後に結婚式の写真を見た時に、小さなアイテムまで「そうそう、この色を選んだね!」ってリアルに思い出せるような写真にしたいのです。
ウェディングドレスも純白や薄くベージュがかった物がありますので、そこまで考慮して色調整を行っています。
「写真じゃ色はわからないね」じゃ淋しいです。
RAW撮影を謳ってる業者でも、ただRAWで撮影するだけで色調整を殆どしない場合もあります。
色調整だけでも撮影時間よりも多くの時間を要しますし、そこまで忠実な色を求められるお客様は殆ど居られないでしょうから、そこはフォトグラファーのこだわり次第の部分でもあります。
また、お客様によっては、忠実よりアーティスティックな色を求められる場合もあるので、RAWで撮影してフォトグラファーが忠実な色再現ではなくアーティスティックに仕上げるパターンもあります。
皆様はどのパターンがお好みですか?