和装前撮りの新郎新婦の並び|左でも右でも大丈夫な理由

向かって左に新婦・右に新郎が並ぶ逆並びの和装姿。新婦は懐剣・筥迫・胴締め・落とし巾着・びらかんを正しく身につけ、自然光の和室で静かに立つ。

和装の“正しさ”は、一般的に語られる簡易な説明では決して辿り着けません。
ファシーノは歴史資料と文化背景を丁寧に紐解き、伝統が本来持つ意味を正しく解釈したうえで、和装の姿を再構築しています。

目次

和装前撮りにおける新郎新婦の並びについて

和装撮影時に

「新郎は左・新婦は右が正しいのですか?」

というご質問をよくいただきます。

インターネットには「これが正解」「それは間違い」という強い言い切りも多く、迷ってしまう方もいらっしゃいます。

ですが、結論からお伝えすると、左右どちらも正しい並びです。
その理由は、左右は“上下”ではなく“役割”を表しているからです。

左右は上下ではなく「役割」を表しています

古来の日本では、左右は優劣ではなく、自然界の働きを象徴するものでした。

  • 左=陽=火=縦=外へ向かう力
  • 右=陰=水=横=内を守る力

これは上下ではなく、縦糸と横糸のような補完関係です。
縦と横が揃って初めて布が織られるように、左右はどちらが上かではなく、どちらの役割を担うかという考え方でした。

歴史の中でも左右は「役割の象徴」でした

歴史の中で「左上位」「右上位」という言葉が使われることがありますが、これは現代の価値観でいう上下関係ではありません。

古来の宮中文化では、天子南面の思想により、太陽が昇る東=本人から見て左が尊いとされていました。

天子南面とは天皇が気(キ)が足(タ)りるという言霊を持つ北(キタ)を背にして南を向いて座るという意味です。

京都の京雛が向かって右にお内裏様を置くのは、この考え方の名残です。

一方、明治以降は日本が国際社会へ進むために西洋式を採用し、
明治天皇が左、皇后が右に並ばれたことから、現代の「新郎左」が一般化しました。

また、武家文化ではそもそも夫婦が肩を並べることがなく、現代の「並んで立つ」というスタイル自体が新しいものです。

このように、歴史の左右は上下ではなく、時代ごとの「役割の象徴」でした。

現代の前撮りでは、役割を自由に選べます

現代の夫婦は上下ではなく対等です。
だからこそ、左右どちらを選んでも間違いではありません。

  • 新郎が左に立つ → 外へ向かう力の象徴
  • 新郎が右に立つ → 内を守る力の象徴
  • 新婦様が左右を選ぶ → 美意識と役割の選択

どれも正しい選択です。

新婦様の美意識は、とても大切な要素です

撮影現場では、

  • 右側の表情のほうが好き
  • この角度のほうが落ち着く
  • この並びのほうが自分らしい

といった理由で並びを選ばれる新婦様も多くいらっしゃいます。

これはわがままではなく、ご自身の役割(見せたい姿)を選ぶ行為です。
写真は残るものだからこそ、納得できる写りであることがとても大切です。

ファシーノが大切にしていること

ファシーノでは、左右の並びを押し付けることはありません。

  • 歴史的背景を正しくお伝えすること
  • 役割の思想を共有すること
  • FLVS™で実際の写りをタブレットで確認して選べること
  • 後悔を残さないために「見て決める」こと

これらを大切にしながら、お二人が選ばれた並びを最も美しく残します。

まとめ

左右は上下ではなく、役割を表しています。
だからこそ、どちらを選んでも正しい並びです。

意味を理解し、実際の写りを見て選ぶことで、写真は自然な説得力と安心感を持ちます。
和装前撮りの並びに迷われている方は、どうぞ安心してご相談ください。

よくあるご質問(Q&A)

Q. 並びを途中で変えるのは失礼ですか?

A. 失礼ではありません。撮影は儀式ではなく、写りや気持ちを大切にして変更していただけます。

Q. 家族や年配の方に見せても大丈夫でしょうか?

A. 左右どちらの並びにも歴史的背景があります。意味を理解して選んでいればマナー違反ではありません。

Q. 自分に似合う並びが分かりません。

A. FLVSを使用して両方を撮影、見比べて選ぶことができます。感覚的に納得できる並びをお選びください。

Q. 撮影当日に決めても大丈夫ですか?

A. 問題ありません。その場で並びを決めることも可能です。

Q. 並びで写真の印象は変わりますか?

A. 顔の向きや姿勢によって印象は変わります。実際の写りを見て選ぶことが大切です。

Q. 途中で『やっぱり違う』と思ったら変更できますか?

A. 可能です。FLVSで写りを確認しながら調整できます。

向かって左に新婦・右に新郎が並ぶ逆並びの和装姿。新婦は懐剣・筥迫・胴締め・落とし巾着・びらかんを正しく身につけ、自然光の和室で静かに立つ。

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